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エリザベス・キューブラー=ロス 続編  〜成長と成熟がもたらす危機〜


占星術を学ぶ人が、記号性やシンボルやアーキタイプを通して“この世界を理解できた”と確信するのはどんな時でしょうか?・・・“自分自身の出生図にはあらゆる天体の配置が何らかの形で、実は必ず反映されている”ということに気づいた時ではないかと思います。どの出生図も、天体の組み合わせの持つ無限の可能性に光を当てています。全ての記号やシンボルは、必ず、どの人の出生図の中にも形を変えて表現されています。


今日は、前回取り上げたエリザベス・キューブラー=ロス博士の持つ蠍座土星に注目したいと思います。まず土星の位置しているこのサインの持つ意味、そしてこの配置がどのような形で具体的に表現されているのかを考えてみましょう・・・これによって、この土星の配置を持つ人の出生図を理解することが容易になります。そもそも、全ての人の出生図には土星と蠍座がありますよね?ですから、土星の位置や蠍座にある天体が異なっていたとしても、この作業はあなたの出生図に対する理解も深めてくれるはずですよ。


ではまず、これから述べる天体の組み合わせを思い浮かべてみましょう。8室(蠍座の部屋)に土星がある場合。蠍座の支配星である冥王星と土星がアスペクトをとっている場合。MC(土星の部屋)に冥王星か蠍座がある場合。8室カスプに山羊座がある場合。これら全ての組み合わせは、何らかの形で蠍座土星を表しているといえます。


仮に、あなたの出生図に上記いずれの組み合わせもなかったとして・・・。それでも、あなたの出生図には冥王星と土星があり、8室と12室に何らかのサインが入っていて、山羊座と蠍座もどこかの部屋に位置しています。トランシットの土星または冥王星があなたの出生図における重要な感受点に近づく時、2つの天体はあなたの占星術的マンダラを目覚めさせ、記号性やシンボルの秘密を説き明かしてくれることでしょう。


あらゆる天体の配置は、天からの啓示です。蠍座にある土星は“巨大な恐れ、後悔、罪の意識”と関連づけられますが、だからこそ、この配置を持つ人は環境を自分の支配のもとに制御しようとするのです。土星も冥王星も共に“死と再生”を意味しますが、“死”には根本的に2つの異なる解釈があることをご説明しなくてはいけません。一つめは“制限の象徴、あるいは袋小路としての死”。もう一つは“腐敗と分解のプロセスとしての死”です。前者は土星的な作用で、時間の持つ支配力、わたしたちには限られた能力しかないという事実、そして誰にも必ず老いと死が訪れる、ということをわたしたちに突きつけます。土星は、人生における真の目的・・・満開に咲き誇った後には果実を実らせるべし、という完璧な目的・・・をわたしたちに成し遂げさせるために、徹底的な集中力をもたらします。後者は冥王星のもたらす作用で、わたしたちがいずれは朽ち果てる存在であることを認識させると同時に、自らの身体をもってこれを体験させるのです。


わたしがかつて蠍座土星をイメージした時、浮かび上がってきた像は“死体安置所におかれた死体”でした。それは、朽ち果てるべきもの(冥王星)が冷凍保存されている(土星)というイメージ・・・あまりにも酷い痛みだからこそ、それを感じないで済むように土星によって感覚を麻痺させる、というものでした。これこそまさに、医師や看護婦、そして患者の家族たちが死にゆく患者に対して取っている行動だ、とキューブラー・ロス博士が発見したことでした・・・彼らは死がもたらす真実の意味と向き合うのを恐れるあまり、死の床にある患者を隔離(冷凍)し、その患者(そして自分たち自身も含めて)が “変成というプロセス”から学ぶ絶好の機会を奪っていました。同時に、それは彼ら自身の学びのチャンスを放棄することにもつながっていたのです。


キューブラー・ロス博士が提唱した“死の5段階”を覚えていますか?人生にはあらゆる危機的状況が待ちうけていますが、それをクリアするには持てる能力を最大限に発揮し、その過程で“何か”を犠牲にし、その経験を糧に生まれ変わっていかなくてはいけません。わたしたちが大惨事や大変化に見舞われた時、“死の5段階”は心強く実践的な味方となるはずです。愛する人との別れや裏切り、金銭的な損失、仕事上の地位の剥奪、加齢、そして時がもたらす否応ない変化はわたしたちに強い苦痛と混乱をもたらしますが、これらの変化を“敵対するもの”とみなし、感覚されるべき感情を凍り付かせて麻痺させることは、“成熟”という健康的な成長プロセスを阻害する行為に他なりません。


現実を直視するかわりに“取引”を行ってしまうこと、現実を認めなくてはいけないことに“怒り”を感じること、そしてその後に“抑鬱”状態に至るのは、成長し成熟するために、そして劇的な損失や変化を受け入れるために必要な過程であり、土星はこれらのステップにおいてありのままの事実をわたしたちに認識させてくれます。これら一連の過程を経てようやく、わたしたちは“受容”という新たなステージに移行し、今までの自分の理解の範囲を超えた新しい人生のサイクルに招き入れられることになります。土星はわたしたちの創造性の守護星であり、冥王星はその力の源泉です。そして、このような啓示をもたらしてくれるのが蠍座土星なのです。



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